レビュー詳細

ジャンルの枠を踊るようなしなやかさで超えてゆく、日常とファンタジーのコントラストを成しながら無限の想像力を掻き立てるシューゲイザー。曲の情景は小さな二人の物語から水底のような夜空、そして世界の生きた軌跡へと、聴く映画のような豊かさで移ろいでゆく。

そんな本曲の構成を解剖してみると、
①アンビエント・トロニカ的音響のイントロ
②ピアノ主体で二人の日常を歌うAメロ
③ギター主体の残響系サウンドで水中の飛沫、掠れた記憶を表すサビ
④アンビエント・ゆるやかなピアノ一体で世界の歴史に生死観を重ねる間奏
⑤時の残酷さに痛む心を歌う2Aメロ
⑥残響の爆発するギターソロの炸裂するインターリュード
⑦記憶の根源を目指して懸命に紡ぐ2サビ
⑧残響の残る中、現実へと意識を引き戻す3Aメロ
以上のような構成・ストーリーラインを解釈する事が出来る。

これはあくまで一解釈であり、本曲を構成する要素は誇張抜きに"無限"である。各人でこの物語への解釈を施しながら、最大限の解像度で音楽となったinuhaさんの詩世界に没入して欲しい。

2023.05.31

レビュアー:苔氏

#VOCALOID#シューゲイザー#ポストロック#ロックバラード#初音ミク#長文レビュー

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